聴覚障害をお持ちの方々へ

今回のイベントを開催するにあたって、医師から以下のような指摘を受けました。

「ろう者の方や補聴器をつけてもなかなか聞こえない高度難聴の方に不快感を与えるのではないか?」

確かに、深刻な難聴治療を行っている医師からみたら、もっともなご意見だと思います。

「小耳症の場合は、片耳に発症する場合が多く、片耳だったら補聴器も必要ない。
両耳に発症したとしても、補聴器をつければ日常生活に差し支えはないし、もちろん会話もできる。
話ができるんだから、音楽ができるのはいわば当たり前のことではないか?」

確かに、その通りです。

小耳症は「伝音性難聴」とよばれ、外耳道(耳の穴)や鼓膜などの音を伝える部分が不完全であって聴神経などの内耳は無事です。
だから、耳の穴を通して音を伝える代わりに、骨に音を伝えれば聞こえます。

難聴の大半は「感音性難聴」とよばれ、聴神経などの内耳の部分が正常に機能しない場合が多いです。
難聴者全体の9割は「感音性難聴」、1割は「伝音性難聴」であると言われています。

もちろん、「感音性難聴」の方の中でも、聴力レベルは本当に様々です。
ただ、伝音性難聴のように「補聴器をつければ聞こえる」という簡単な話ではないと思います。

感音性難聴の中には、メガネのように「補聴器をつければ聞こえる」という一般に広まっている誤ったイメージに苦労している方がいらっしゃるかもしれません。
私たちのイベントがそのような誤解をますます広めてしまうのではないか、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、どうしても伝えたいことは、私が「mim」を結成したきっかけは、BAHA(補聴器)を宣伝するためではありません。
「聞こえる」ということを自慢したいわけではありません。

「小耳症」は耳が不完全な状態で生まれることが大きな特徴(?)です。
本当に数少ない病気で、元々知っていた親御さんは少ないと思います。
そのため、初めて我が子の耳を見た時のショックはきっと計り知れないものだと思います。
そして、まだ見ぬ将来に対して、不安を感じ、マイナスな想像をかきたててしまいます。

周りに小耳症の人が少なく、本人は楽しく人生を送っているという「事実」が見えなければ、ただ不安な想像をするしかありません。
これは、非常にもったいないことです。

ならば、「事実」を見て欲しい。ありのままの私たちを見て欲しい。
そのうえで、何かを感じ取って頂けたらと思い、行動に出しました。

イベントの性質上、誤解を招きやすく、少しでも真意を伝えたいがためにこのように投稿しました。
もし不快に感じられる方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
心よりお詫び申し上げます。